EDと朝立ちにはどのような関係?
朝立ちしなくなる原因とEDとの関係についてご紹介します。
朝立ちは男にとっての生理現象で、身心ともに健康なときは誰でも起こります。
性機能が正常かどうかのバロメーターとしても認識されています。
そのため、朝立ちがなくなると「EDになったかもしれない…」と不安に思う方も多くいます。
では、EDと朝立ちにはどのような関係があるのでしょうか。
朝、起床したときに勃起していることを「朝立ち」と言いますが、
実は寝ている間にも何度か勃起を繰り返しています。
睡眠中の勃起は、性的に興奮しているわけではありません。
あくまでも脳の生理現象によるもので、「夜間陰茎勃起現象」と言われる自然な反応です。
夜間陰茎勃起現象が起こる理由は、はっきりとわかっていません。ストレス解消・ペニスの海綿体が詰まらないためのトレーニング・勃起力の維持などが考えられています。
朝立ちがなくなる原因とは?
朝立ちがなくなる原因は、性機能が衰えることです。基本的な理由として考えられるのは、男性ホルモンの減少と過度なストレスの2つです。
男性ホルモンの減少
男性ホルモンは性機能を維持する上で様々な働きをしていますが、
加齢や肥満などが原因で分泌量が減ってきます。
性欲を高めたり、精子の生成を促すのも男性ホルモンの重要な役割です。
ですから、男性ホルモンが減少すると勃起力が低下して朝立ちもなくなります。
また、男性ホルモンはNO(一酸化窒素)の合成にも関わっています。
NOは勃起するときに不可欠な物質で、勃起神経からNOが放出されることで正常に勃起します。さらに、血管の内皮細胞からもNOが分泌されて勃起が維持されます。
NOには、血管を拡張し血流を促進する作用をはじめ、動脈硬化の抑制、免疫の向上を改善するだけでなく、アンモニアを取り除き、乳酸の消費を促進するためスポーツ時のパフォーマンス向上や疲れにくくするなど様々な効果があることが確認されています。
NOはシトルリンから産み出されます。
原理としては体内に摂取したシトルリンは「アルギニン」に変換されるのですが、その際にNOを生成します。このNOは硬くなった血管をしなやかにして拡張する働きがあるので、結果的に血流改善にいいというわけです。また、シトルリンからアルギニンへ再変換される際にも一酸化窒素を生み出します。
(シトルリンに関しては弊院までお問い合わせください)
過度なストレス
過度なストレスを受けることも、朝立ちしなくなる原因の1つです。
勃起は、脳の視床下部と副交感神経が連携して起こります。副交感神経はリラックスしているときに優位になる自律神経で、緊張や不安などに敏感な特徴があります。
精神的なストレスを受けると、活動的な交感神経が優位になって副交感神経の働きは低下します。その結果、勃起が起こりづらくなるわけです。
朝立ちしない状態が続いているなら、自分が思っている以上にストレスがたまっている可能性があるわけです。
朝立ちすればEDではない?
「朝立ちをしていればEDじゃない…」このように考える方もいますが、朝立ちがあってもEDの可能性があります。
というのも、EDの判断基準は「満足な性行為を行うために勃起できるかどうか」だからです。性機能に問題がなく朝立ちがあったとしても、精神的な理由で勃起が起きないこともあります。
朝立ちがあるのに性行為になると勃たないなら、メンタルが原因で発症する心因性EDの可能性があります。
朝立ちはEDの前兆
朝立ちは、性的な興奮とは関係ない自然な生理現象ですが、性機能が衰えてくると朝立ちしなくなります。EDの前兆と言われるのは、性機能の低下と朝立ちは連動しているためです。
朝立ちの消失を放置すると、EDになる可能性も高くなります。場合によっては、血管がダメージを受けて細くなる動脈硬化が影響している場合もあります。
もし、朝立ちがなくなったと自覚したら、早めにその原因を確認して対処することが大切です。